商品 No. TAN-0298 | |
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銘 |
表: 水府住市毛徳鄰 裏: 文政四年二月日 |
姿 | 菖蒲造り庵棟、鎬地を深く削ぎ棟焼入り両刃風を呈す |
国 | 常陸国水戸 |
時代 | 江戸時代後期(1821年) |
刃長 |
6寸 9分 3厘 21 cm |
元幅 |
7分 3厘 2.2 cm |
棟重 |
6厘 0.2 cm |
鎬重 |
1分 6厘 0.5 cm |
鑑定書 | 特別保存刀剣 |
交付日 | 平成24年08月13日 |
都道府県 | 茨城県 |
交付日 | 昭和47年11月17日 |
鍛 | 小板目詰んで鎬地柾目、地沸細やかに付く |
刃文 | 互の目乱れ、匂口深く明るい |
帽子 | 直ぐ尖り気味に返り棟区まで焼下げる |
茎 | 生ぶ、化粧付き筋違鑢 刃上り栗尻 |
目くぎ孔 | 1 |
鎺 | 素銅地金着せ腰祐乗鑢鎺 |
価格 | 2,000,000円 購入 |
市毛源左衛門徳鄰(のりちか・とくりん)は安永六年(1777)茨城郡開江村生まれ。寛政六年(1794)水戸藩士久米長徳に入門。寛政末年から文化頃の間に尾崎助隆に入門。文化六年(1809)助隆同門の直江助共と同時に水戸藩工を命ぜられる。天保元年(1830)上京して伊賀守金道の斡旋で近江介を受領。天保六年(1835)59歳没。作風は小板目良く詰んだ地沸の付いた地鉄に、師助隆同様の助廣風濤瀾刃、直刃、互の目の刃を焼き、沸、匂いが深く華やか。水戸の新々刀鍛冶随一の刀工で作品希少。本作は鎬地を削いで棟を僅かに残す両刃短刀風の造込み。特別な注文を受けた作であろう、めずらしい。精良な地鉄に明るく冴えた深い匂口の互の目乱れ刃文は徳鄰らしさが存分にあらわれた出色の出来栄え。徳鄰44歳、円熟期の傑作。「銕の意匠ー水戸刀と刀装具の名品ー」所載。 |