説明
: 鎌倉・南北朝期に京において名を馳せた了戒一派は南北朝後期乃至室町前期頃に一部が九州に下向・分派し筑紫了戒(つくしりょうかい)と呼ばれ、室町期を通じて栄え、能定・能真・重能・正能等、「能(よし)」を通り字とする多くの諸工を輩出した。如何なる理由で京を離れたかは明らかではないが、武器の需要が多かった筑紫豪族の招きに応じたものと思われる。本作は在銘、天文十五年(1546)の年紀を有する了戒貞能(さだよし)の刀で茎の状態は抜群に良い。この頃としては長寸で身幅重ねたっぷり、先反り深い戦国期の姿。鍛えは小板目肌に板目が交じり白け映りが広範に立つ。刃文は中直刃で小足・葉が入りほつれを見る。古作山城国了戒を彷彿させる格調ある優品。昭和26年東京都登録、平成11年(1999)特別保存刀剣審査合格。