説明
: 豊後国は、平安末期に定秀、鎌倉初期に行平、南北朝期に友行が出現し、この一派が続いて室町末期には「平高田」と称される鍛冶集団が大いに栄え、江戸期に至っても藤原を冠して銘を切るところから「藤原高田」と称され、寛文延宝頃には肥前刀を凌ぐ程盛んになり幕末まで続いた。統景(むねかげ)は初代が慶長頃。初代統景は豊後国太守大友義統(よしむね)の抱工で義統より「統」の一字を賜り統景に改めたという平高田最後の名工。以降、正保(1644-1648)頃の二代、以降代が続く。本作は、作柄より二代源右衛門宗景と思われる。焼高く起伏に富んだ丁子乱れ刃文が魅力。黒蠟塗鞘打刀拵が付されている。2024年刀剣審査合格。