寸法
: 縦: 7.3cm 横: 7.1cm 切羽台厚さ: 0.4cm
説明
: 草摺引(くさずりびき)は曽我五郎(そがごろう)が父の敵である工藤祐経(くどうすけつね)を狙う兄曽我十郎(そがじゅうろう)に加勢しようと駆け込もうとするが、朝比奈三郎(あさひなさぶろう)が忠告して行かせまいと鎧 (よろい) の草摺を引き合って力比べをした場面。草摺は甲冑の胴から吊り下げられ腰から太ももまでの下半身を防御し保護する部分。ふたりの力自慢の引き合いで草摺がちぎれたという話。本作は、力こもる曽我五郎と朝比奈三郎の草摺引場面。裏面は碁が静寂をあらわし対照的。作者の兼重は銘振りより江戸中期、安芸国広島住の法安氏であろう。はじめ久七のちに六右衛門。元禄七年(1694)家督相続し八石二人扶持を支給される。家系は六右衛門-兼重-兼豊-兼政-兼道と続いた。2024年5月刀装具審査で特保合格。