寸法
: 縦: 9.3cm 横: 9.0cm 切羽台厚さ: 0.7cm
説明
: 本作は、陸奥国住の金工菅原正壽による菊花図鐔。正壽には「若松住菅原正壽作」と銘する作のほか、「於松山」「於涌谷」「於仙台」など製作地を添え、慶応三年や明治二年紀を加刻した作があり、「於仙府正利作」と銘する正利と同人である。本作は「於涌谷郷 菅原正壽」と銘を切る。縦丸形の鉄地全面にさまざまな菊花を配し、表裏とも鋤下毛彫を駆使して花弁、葉、茎を立体的に表す。地を鋤き下げて菊花を浮き立たせ、花弁には毛彫を施して丹念にあらわす。表には咲き誇る菊を密に配し、裏面は下から覗いた展開にして、鐔面全体を一つの菊花図として構成する。鉄地の色調と鋤彫で菊花の華やかさを表現し、幕末から明治初期に活躍した正壽の巧みな彫技を窺わせる作。令和8年5月保存刀装具審査合格。