寸法
: 左縦: 1.4cm 右縦: 1.4cm
左横: 3.8cm 右横: 3.8cm
説明
: 本作は、真鍮地の古雅な肌合いに紫・青緑・白・赤の七宝を施した茄子図目貫。近代を代表する刀剣金工研究家・川口陟(かわぐち のぼる、1893–1964)の箱書「真鍮地 七宝茄子之図 無銘 越前七宝之作 時代天正之頃 昭和三十二年霜月望 川口陟識(印)」あり。同氏は、刀装具における七宝では、江戸時代に幕府御用を務めた平田派(初代平田道仁は天正19年・1591年生とされる)が著名である中、本作を平田七宝とは異なる、桃山期の古い越前七宝刀装具と鑑みたことが特筆される。「越前七宝」はあくまで川口陟氏が箱書に記した個人の極めであり、現在の鑑定による極めとは異なることに留意したい。昭和を代表する刀剣金工研究家が本作をどのように評価したかを伝える箱書そのものに資料的価値と趣があり、その極めを尊重して箱書とともに愛蔵したい稀少な七宝目貫。