寸法
: 縦: 8.5cm 横: 8.4cm 切羽台厚さ: 0.7cm
説明
: 松・梅・桜に雪の画題は「鉢の木」。僧に扮した時の執権北条時頼が大雪に見舞われやむなく宿を所望した先は極貧の武士佐野常世の家。大事な松・梅・桜の鉢植えを切って僧に暖をとり、貧しくともいざ鎌倉の志を語った。その後鎌倉に召集がかかり馳せ参じると、なんとその僧は時頼であり常世は知行を授かったという武士の忠義を称える謡曲談。本作は櫃孔を雪輪に見立てている。「鉢の木」図は、肥後に同図があるが、より精巧で垢抜けしたおり本作は赤坂、加えて赤坂本家に比べてやや大振りで重ね厚いことから分家の忠重に極められたと思われる。忠重は赤坂五代忠時(忠時二代)の実弟。土佐藩の御用工で江戸京橋に住み文化十三年(1816)行年87歳作を遺す。風格ある鐔。2004年特別保存刀装具審査合格。