説明
: 山城守国包(二代)は初代長男として慶長十七年(1612)生まれ。正保二年(1645)34歳で二代目を継ぎ、寛文七年(1667)父より上位の山城守を受領し、寛文十二年(1672)61歳没。刃文は初代同様直刃を得意とし、初代に比べると沸付いて刃文は焼幅が広くなり、直刃が少しのたれ、乱れの一部が沸で髭のように裂けて刃中に入り、横に砂流し風に流れる。地肌の柾目はよく揃うが初代に比べると少し荒くなり、柾目肌であることが判然とする。銘字の特徴は『包』の字の中の『己』が数字の二と乙の字に区分けして見える。本作は詰んだ柾肌に掃き掛け帽子、刃中のはたらき初代に見紛う二代山城守国包の傑作。裏銘に「奥州仙臺住」と刻しめずらしい。2023年特別保存刀剣審査合格。