: 波図

: 無銘（古金工）

: 桃山時代

: 縦: 6.7cm　横: 6.5cm　切羽台厚さ: 0.3cm　

: 保存刀装具

: 室町時代の金工物で後藤や京・美濃物などに特定出来ない作を古金工と総称する。本作は、薄手の山銅地に鋤出彫で波をあらわし金覆輪耳で装飾性を高めている。波は永遠に繰り返され波に乗って幸運が運ばれてくるという。時代の上がる古金工極めの古雅な鐔。平成19年（2007）保存審査合格。2025年3月落し箱にして更新。

: 瓦図

: 無銘（京金工）

: 江戸時代前期

: 左縦: 1.5cm  右縦: 1.7cm
  左横: 3.3cm  右横: 3.2cm

: 保存刀装具

: 瓦は屋根葺きに用いられる建材。本作は厄除け家運隆盛を願い、三つ柏紋（家紋）で装飾された鬼瓦と軒瓦を寄せてあらわす瓦図目貫。2024年8月審査で京金工に極められ保存合格。2025年3月落し箱にして更新。

: 競馬図

: 無銘（京金具師）

: 江戸時代後期

: 左縦: 1.8cm  右縦: 1.8cm
  左横: 3.5cm  右横: 3.6cm

: 保存刀装具

: 競馬（くらべうま）は馬を走らせてその馬の走行速度や、騎手の乗馬技術・作法を競う競技であり、神事としても存在する。騎手が馬を巧みに操って競争相手の進攻妨害をしたりしながら先着を競った。上賀茂神社の競馬(くらべうま）は有名。本作は、衣装から平安期の競馬（くらべうま）図目貫。保存刀装具。2025年3月落し箱にして更新。

: 漢詩図

: 無銘（水戸）

: 江戸時代後期

: 縦: 7.0cm　横: 6.0cm　切羽台厚さ: 0.5cm　

: 保存刀装具

: 漢詩は江戸期から明治初期にかけて盛んに読まれた。朱子学を背景に「文人」と呼ばれる詩人たちを多く輩出し、頼山陽の詩は今日でも広く詩吟として愛吟されている。幕末には島津久光（薩摩藩十代藩主斉興の五男・斉彬の異母弟）や伊達宗賢（むねやす・仙台藩九代藩主）などが漢詩の名人として知られている。本作漢詩は「村江月已別高楼夜不猶（川の辺の村、高楼を照らした月は時が流れ傾いても猶昼間のように明るい）」か。本作は作風より、また鑑定書の極めにもある水戸金工作。幕末志士の情景が詠まれている。2024年保存刀装具審査合格。2025年3月落し箱にして更新。

: 分銅歯車透図

: 無銘（尾張）

: 室町時代後期

: 縦: 7.8cm　横: 7.8cm　切羽台厚さ: 0.6cm　

: 保存刀装具

: 本作は耳に鉄骨が出て角耳小肉。槌目地で中低（なかびく）、対称的な透かしを骨太に武張った仕立てにした尾張鐔。分銅と歯車の構図で尾張時計師鐔の系統であろう。尾張地透鐔の優品。2025年3月落し箱にして更新。

: 鞍鐙図

: 無銘（古後藤）

: 桃山時代

: 左縦: 1.4cm  右縦: 1.5cm
  左横: 3.0cm  右横: 3.0cm

: 保存刀装具

: 鞍に鐙をあらわした馬具図目貫。武田菱が鞍に描かれている。2023年5月刀装具審査で「古後藤」極めで保存合格。2025年3月落し箱にして更新。