説明
: 伊達六十二万石の仙台藩では多くの刀工達が鎚を振るい軍備の需に応じた。その仙台で藩工として代表するのが本郷国包の系統。名工の誉れ高い初代国包以降、幕末に至る十三代まで家伝の作風を伝えた名門。本作は、銘の特徴より十二代国包。十二代国包は、本郷源兵衛、十一代の長男で寛政十二年(1800)生、文化十二年(1815)家督を継ぎ、弘化五年(1848)49歳没。天保十五年(1844)刀剣・刀装の製作にかかわる藩工らのとりまとめ役に任じられ、文政十二年(1829)、天保十三年(1842)と二度にわたり藩主奉納太刀を鍛え上げている。本作は仙台国包の伝統を墨守した十二代国包脇指。2019年保存刀剣審査合格。