説明
: 庄司弥門直勝は次郎太郎直勝の子。天保六年(1835)生。初銘「直好」、文久二年(1862)に「直勝」に改める。明治十七年(1884)50歳没。作風は備前伝の逆掛かった丁子乱れを得意とし、山城伝の小沸本位直刃もみる。本作は和装から洋装に移り行く明治四年(1872)弥門直勝37歳の作刀。時代の求めに応じてサーベル形の洋剣拵に納まる儀礼用の佩刀であろう。身幅広い平造りで無反りに近い特殊な姿。小板目肌に飛焼映りが表裏広範にあらわれ、刃文は匂い出来の逆掛かる角互の目、片落ち互の目に足・葉が入る。異彩を放つ一振。2024年保存刀剣審査合格。