銘
: 藝州住人 多田右近源貞政(花押)北勢於城南雕刻之
寸法
: 縦: 8.6cm 横: 8.5cm 切羽台厚さ: 0.5cm
説明
: 貞政は多田氏。右近といい源姓を称した。京都や北伊勢などの地方を遊歴し同地の添銘作を遺す。鉄地丸形に鋤出彫や肉彫の彫法で長州鐔似の作を得意とした。本作は、「芸州住人 多田右近源貞政(花押)・北勢於城南 彫刻之」と長銘。表波濤、裏瑞雲尽くしに表裏正方形の雷文を据え、見事な構図と技量の高さを示している。金工名鑑(小窪健一著)に所載される同工の代表作。特別保存刀装具。