説明
: 藤島派は祖の初代藤島友重が越前国藤島庄(現在の福井県福井市藤島)で父とされる禅智(ぜんち)の手解きを受けたのち京都に上り、鎌倉時代後期(正和頃)に加賀国泉村(現在の金沢市泉町)に移ったとされる加賀で栄えた友重の一門。南北朝期の作は稀有で普通は応永(1394)以降の室町期作をいう。本作は地沸付く板目流れの地鉄で、備前風に見える互の目乱れ刃文ながら尖り刃交じって美濃伝、また叢沸が付いて相州伝の作風も窺え藤島極めは首肯できる。時代の半太刀拵が付されている。2023年12月藤島に極まり保存刀剣審査合格。