鑑定書
: 特別保存刀剣 (交付日:平成30年03月15日)
説明
: 山浦真雄(さねお)は清麿の兄。信州小諸赤岩村の郷士山浦信風の嫡子として文化元年(1804)に生まれた。はじめ弟清麿と共に上田の藩工河村寿隆に学び、完利、寿昌などと銘した。のち正雄、真雄となり、さらに晩年は寿長と銘し、明治七年(1874)71歳没。本作は、「名匠の形見 山浦真雄・兼虎遺作集(平成二年/1990)-細萱知敬著-」所載の短刀「寿昌 弘化四年(1847)五月日」 と同時に造られた一鍛(ひときたえ)作と鑑せられ酷似している。真雄43歳、小諸藩勤め晩年で上田城下鍛冶町に移住する前年作。地鉄は板目詰んで流れ地沸よく付き、刃文は互の目湾れ交じり金筋砂流しはたらき溌溂とした作。真雄の貴重な一口。黒蝋色塗合口短刀拵付き。特別保存刀剣。