寸法
: 左縦: 1.1cm 右縦: 1.2cm
左横: 6.3cm 右横: 6.3cm
説明
: 堀江興成は15歳で浜野政随に入門して益随と名乗り、明和六年(1769)政随没後に大森英秀門に転じて師の一字をもらい英俊と改め、独立開業したのちに興成と名乗る。阿波蜂須賀家25万石の抱工となった後は藩邸内に住んで門弟の育成に力を注いだ。江戸中期の上工。銘は初め楷書だが晩年には特徴のあるのびやかな草書体銘となる。「興」の字をくずして「奥」の字に似る字体を切る。赤銅魚子地に高彫色絵の手法が得意。本作は 山羊(やぎ)と八つ手の小柄・目貫二所物。山羊は繁殖力強く厳しい環境にも耐え、八つ手は丈夫で魔除けとして庭に植えられた。子孫繁栄の意味がある組合せ。全体を金の薄板で包んだ惣金華やかな小柄には草書銘が刻され、精巧な鏨使いの八つ手山羊の紋、同目貫が揃う二所物。